前回までの話で
「考える力」には3つのステップがあること
「考える力」を育てるには支える側の関わり方が大切なことについてお話しました。
今回は考える力の入力段階(インプット)に必要な力について考えていきたいと思いまーす。
入力とはボトルキャップとボトルネック
これはワーキングメモリの文献を参考にして考えた「思考プロセス」のイメージ図です。あくまでも私論です。
こーんな形の瓶に蛇口がついているものは実際には見たことはありませんが、なんとなくこんな感じに思っています(笑)
こんな瓶、探してみるとあるのかしら??
具体的に考えるの力の3つのステップに置き換えると
ボトルキャップ(瓶口)とボトルネック(瓶首)→情報の入力段階(インプット)
瓶のボディー →情報の処理段階(エラボレーション)
蛇口 →情報の出力段階(アウトプット)
となります。
このイメージ図をみると考える力を育てていく上で「入力段階(インプット)の力の大切さ」を感じてもらえるのでは!と勝手に思っています(笑)
もーし、ボトルキャップの大きさが直径1センチだった場合。
1センチより小さいものであれば、どんな形でも瓶の中に入っていきます。しかし、同じくらいの大きさのもの以上であれば、同じ形のものでさえ瓶の中に入れることはできません。
もーしボトルネックが庭のホース並みにめっちゃ長いとしたならば(ありえんけど・・)瓶のボディーに入るまで、人一倍時間がかかります。
ボトルキャップやボトルネックの段階で入りにくさがあったとしたら、いくらしっかりとした瓶のボディーをもっていても、思ったようには中味は溜まっていきませんよね。頑張っても頑張ってもうまく中味が溜まらなかったら、私だったら諦めてやめてしまうかもしれません。
これを思考のプロセスに置き換えていくと、「しっかりと情報を処理する力を持っていても、情報が正しく入らなければ、正しい判断やそもそも持っている考える力を発揮することができなくなる」ということになるのです。OH〜NO〜
Don’t Worry!!大丈夫ですよ!!
イラストの瓶はガラスなので簡単には形をかえることはできませんが、人の発達・変容する力は無限大なんです!!そうです、私たちのかかわり方や支え方、環境設定の仕方、本人の気づきなどによって、その人のペースで必ず変わっていくのです。
瓶にいろいろなものを入れる時に、瓶口から直接入れる時もあるし、ものによっては漏斗(ろうと)やじょうご、江戸時代の薬屋さんのように(ゆうこの勝手なイメージです!)紙を使って注ぎいれることもあるし、瓶口の形状と内容物のマッチングで、入れやすい工夫をしますよね。
察しの良い方はもうお分かりですね。入れやすい工夫ってところが、人に置き換えると支援のグッズであったり、支援者の声がえだったり、分かりやすい環境整備だったり・・になるのかなと思っています。
では「具体的にどういう力があるの??」ってことは、次の機会にお話ししますね。
お楽しみ〜(^^)/~~~
参考文献
Mandia Mentis 他「Second Edition of Mediated Learning In and Out of Classroom」A SAGA Publications Company
立松英子編著 斎藤厚子著「太田ステージを通した発達支援の展開」学苑社
遠藤利彦著「赤ちゃんの発達とアタッチメント:乳児保育で大切にしたいこと」ひとなる書房
湯澤美紀 他 著「ワーキングメモリと特別な支援:一人ひとりの学習ニーズに応える」北大路書房
≪考える力のおはなし≫シリーズ
その1 考える力の3つのステップ
その2 子どもが考える力を発揮するためには
その4 「同じとちがう」根拠をもって考える
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