前回の続き「その他控除」について
前回のお話
「手取りを増やす方法」
の続きとなります!
~おさらい~
「その他控除」は、自分で確定申告することで、所得控除額をさらに増やして、税金を安くする!⇒かしこく節税できる♪
とお伝えしました。
所得控除は15種類あり、その中でも重要な、3つの「その他控除」について詳しくご説明していきますね。
①医療費控除
その年の1月1日から12月31日までの期間、実際に支払った医療費が、一定の基準を超えた場合、所得税や住民税の控除が受けられる制度のことです。
対象となるのは、税金を支払っている本人自身または配偶者、その他の親族のうち「生計を一にしている人」です。
【計算式】所得金額250万円の場合
医療費控除の額=「支払った医療費の合計額」-(保険金等で補填される金額)-(10万円)*
支払った医療費合計額50万円-保険金20万円-10万円=20万円
一定の基準を超えた医療費20万円を医療費控除として所得から控除することができます。
*所得金額が200万円以下の場合は所得金額×5% 例:180万円×5%=9万円
控除されるとはいっても、医療費10万円以上かかるというのは大けがや大病を患った人、出産があった人などが主な対象者となる印象ですよね。
でも!
自分は対象じゃないと思うのはちょっと待ってください!
医療費控除には特例措置として「セルフメディケーション税制」という制度があります。
これは、年間の薬の購入金額が世帯で12,000円を超えた場合、超えた部分を所得から控除できるのです。
ただし、どんな薬でもよいわけではありません。
コンビニやドラッグストアで販売されている『スイッチOTC医薬品』のみが対象です。
薬のパッケージには対象とわかるマークがあり、レシートには★マークが描かれていますので、判別できるようになっています。
医療費の領収書、薬代のレシートは確定申告までは大切に保管しておいてくださいね。
※控除を申請する際は、対象となる医療費、生計が一になっているかなど確認しましょう。
②【小規模企業共済等掛金控除】
これは「iDeCo」のことです。
「iDeCo」をカンタンにいうと、国民(厚生)年金とは別に、自分で年金を貯めて(運用して)いく私的年金制度のことです。
毎月一定額を積み立てていき、60歳以降に受け取ることができるものなので、「自分のために老後資金を積み立てる制度」と言えます。
お給料(売上)から拠出した掛金は、全額所得控除されるので、まさしく節税!
年末調整や確定申告をすることで、所得税や住民税が安くなります♪
たとえば、年収650万円の会社員が毎月23,000円の掛金を支払った場合、1年間で55,700円、税金の負担が減るのです。
iDeCoで積み立てるだけで、金額に応じて税金が安くなるので、はじめるハードルが下がりますよね。
iDeCoは、私的年金制度なので、原則60歳まで積み立てたお金を引き出すことができず、途中解約もできません。
これだけ聞くと確かにデメリットですが、そもそも「老後資金を貯める」ための制度なので、掛金は負担のないよう無理のない範囲で設定しましょう。
掛金は毎月5,000円からですが、職業によって上限額が変わります。
また、対象外となる場合もあるので、興味ある方は確認してからにしてくださいね。
③ 【寄付金控除】
いわゆるふるさと納税のことです。
ふるさと納税は、全国の応援したい地域(自治体)へ寄付し、その寄付の返礼品として地域の特産物などがもらえて、税の控除が受けられるとってもオススメの制度です。
各自治体への寄付金額合計から2,000円を引いた金額が、翌年の住民税から控除されます。
これは、必ずといっていいほど活用したほうがいいと思っています!!
ただ・・・寄付金控除は、前述してきた①と②の控除とは若干違います。
ふるさと納税は、自治体へ寄付をする=(税金)を先に納税
つまり、翌年の住民税を先に納税することになるので、一見安くなるように思えますが、安くなる訳ではなく、住民税を前納していることになります。
え~じゃあ、メリットないんじゃない?と思わないでください。
これからも必ず納める税金を寄付(納税)することで、2,000円の負担金で、各自治体の特産物(返礼品)がもらえるんです!
税金に対して、返礼品がもらえるなんて、メリットしかありません。
引用:ふるなび
2023年もあと少しですが、まだ間に合いますので、ぜひ利用してみてください。
おわりに
その他にも、【住宅ローン控除】、【雑損控除】などなど、ご自身や家族に適用できる制度はもっとあるかもしれません😊
手取り金額が増えたら、もちろん使い道は自由ですが、必ず目的を決めましょう😊
必ず貯金でなくてもいいと思います。
ご自身や、ご家族のスキルアップなどの為に使うことで、将来的に、さらに収入が増える可能性もありますよ✨
二度にわたってお伝えしてきました「手取りを増やす方法」では、節税の仕組みを知ることで、手取り金額が増えるということを理解してもらえたら嬉しいなと思います。
みなさん、節約ばかりに目がいきがちですが、もともとの制度を活用してもらうことで、お得になったり、我慢するストレスが少なくなると思っています。
その上で、オススメ家計見直しに取り組んでいきましょう!
ご覧いただき、ありがとうございました。
≪子育てに必要な費用≫シリーズ
その1 子育てに関するお金について
その2 手取りを増やす方法
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